「子供を見ながら仕事」は無理ですよ 〜 子供を保育園に預けず働く私の 1 日のスケジュール

「子を預けず、家で働いています」と言うと、周囲の人は「いいなー」と言い、特に疑問を抱いていないように見えます。

もしかして楽だと思われている?

確かに長距離通勤や社内営業からは解放され、そういう意味では楽です。でも、暇じゃないんですよ。だって、本来できないはずの所に無理やり仕事を入れ込んでいるんですから。

あまりいないとは思いますが、コロナ禍で一時期すごく増えたように思われます。”家で子供(幼児)を見ながら” 働く/仕事させよう、と思っている人が。


ですが、

『子供を見ながら仕事』は無理ですよ〜!

コンスタントに稼動できるのは、頑張ってもせいぜい 1 日 2 - 3 時間程度までですよ。

そして、その 2 - 3 時間は、おそらくあなたの睡眠時間を削ることになるでしょう・・・。


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月 80 時間以上働くということは、どういうことなのか

地域によって、保育園に預けられる基準となる労働時間が決められています。私が住んできた自治体で言うと、64 時間以上だったり、80 時間以上だったり


一日に直すと、大体こんな感じになります。

「3 時間/日 × 週 5 日 + 土日も少し稼働」

「2.5 時間/日 × 週 6 日+ 日曜も少し稼働

みたいな。


家に子供がいる状態で、この労働時間を実際していた私の感想は、「この生活に仕事を入れるって、一体!?いつやれば良いんだ(泣)!?!?」でした。

1 日 2 - 3 時間を確保し続けることが、これほど難しいとは・・・。

それだけの時間を仕事に充てるとなると、他のことができません。他のことをすると、仕事の時間が作れません。なので私は家事も全て、子供が起きている時にしています。


子供が家にいる状態で「週 5 稼働、毎日 3 時間を仕事に充てる」というのは、やってみるとほとんど不可能に近いくらい無理です。子供が寝ている間以外にまとまった時間は取れないので、スキマ時間ができたらとにかく仕事、土日も仕事。「週休 2 日制」気分では時間が足りないので、休みが無い生活になってしまうんですね。

この保育認定の制度をマジメに受け取ると、「会社勤め」や「求職」以外で仕事を始めた人、つまり「しばらく専業主婦だった人が、フリーランスで仕事を始めた」みたいな場合、こんなギリギリまで無理してやっと保育園が利用できるってことになりますよね。こりゃ〜在宅ワーカー大変だわ。



幼児は無理です。

慣れるまで結構苦しみましたが、慣れてからも、仕事の時間が確保できるかは子供の様子次第。何もできないまま、気づいたら夜になっていることも多々ありました。

子育てって、赤ちゃんの時期を過ぎたら楽になると思うでしょう?私も子育てする前はそう思っていたのですが、考えが甘かったです。

幼児は絶え間なく「ママーママママ」と纏わりついて来るので、本当に一日中休みが無いんですよ。体だけの話ではなく、脳のリソースも全てそちらに取られてしまいます。子供は本当によく動き、よく喋ります。

育児をマジメにやると、 1 日に 30 分くらいしか解放される時間が無いんです、本当に。その時間も、家事や子供や自分のリフレッシュのために使うと無くなってしまう・・・その状態で無理やり入れ込んでの「1 日 2-3 時間稼働」です。

なのにコロナ禍でフルタイム在宅勤務 (それ自体はすごく良いことなのですが🙏) 中、「私はこうしてこなしている、ドヤァ (勤務時間中は子供を完全無視 )」という報道があったので、現実を知る自分はゾッとしたわけです。それ、子供たち犠牲になっていますよね・・・😨 まあ命には変えられないんだけど・・・でも明らかにリソース不足でしょ。これを普通に許す世の中にしたら、ますますワーママが追い詰められて行くし、人を追い詰めるとその周りにも弊害が出ますよ。

ある程度机に座って自分で勉強できる子 (小学生以上?)や、動きがまだ激しくなく、眠っている時間が長い赤ちゃんならともかく、幼児を見ながらやろうとしている人は特に、会社と交渉して条件を変えてもらった方が良いですよ〜!会社側の人事や現場の方も、どうか子育てにご理解をば🙏


産後の育児と仕事

まずは「産後いつ仕事を始めるか」によって、両立する人の生活が違って来ます。時期により、大変なことも違って来ます(子供が赤ちゃん → 幼児になったら楽になる、というわけではなかった😂)。

私の場合はこんな感じでした。


0 - 2 ヶ月(産後の回復期):

自分の体を動かすのも大変な状態。わからないことだらけの育児。授乳 (この疲労感がすごい)。夜泣き。夜中に何度も起きる生活をしていました。寝不足で神経がおかしくなっており、家事もままらない時期

この時期は、仕事をしようと思う余裕はありませんでした。


3 - 5 ヶ月(黄金期):

体がだんだん回復し、離乳食が始まるまでの期間。

この時期は子供の寝顔を見ながらお茶しつつ、読書するまで余裕がありました。ということで、「そろそろ仕事をしよう」と思いました。モチベーションが高く、育児も忙しくないこの時期、仕事を始めるのに適している気がします。

ただ体は回復していないし、育児もまだまだ大変な時期。授乳もまだしばらくしたいしね。長距離通勤の伴わない短時間の仕事から始めるのが良いと思いました。こんな自分には、フリーランス在宅ワークはベスト!

私はこの頃からスポット契約での仕事を始めてみました。収入は小遣い程度。良い時は保育園代が賄えるくらい。



6 ヶ月 - 1 歳前(子に手がかかる):

子供が動き出したこと、離乳食が始まったことで、どんどん忙しくなって行きました。

今でもそうですが、うちの子はご飯よりも遊びばかりで食べさせるのが難しく、 3 回食に変えた頃には鉄分不足となってしまいました。検査したら鉄剤をもらうほどではなかったため「食事で何とかしましょう」と言われ、この苦痛な食事を 1 日 5 回もしていました。

子を持つ前は、「育児ってだんだん楽になるんだろうな」と思っていたのですが、甘かったです。この時期は病んでいました。そこに仕事を始めてしまったので、元々は家事に充てていたお昼寝の時間を仕事に充てるようになりました。

この後だんだん「赤ちゃんのお世話」は減って行きますが、お次は「幼児の相手」が大変になって行きます。「敢えて子供と一緒にいたい」という人でなければ、この時期によそへ預けるのは妥当かも。人見知りが強くなった頃から預けると、子供も大変です。

私はご縁があり、この頃からレギュラー稼働することとなりました。病気が心配でまだ子供を預けたくなかったので、もちろん短時間ですが。収入はパート程度。良い時は事務職くらい。



1 歳過ぎ( 1 日中「構って」):

子は「構って」が激しくなり、移動スピードも速くなったので、1 日中陰のように私の足元をついて回ります。

ハイハイ時期までは「足元で遊ばせておいて PC の前に座る」ことも可能でした。が、今 PC の前に座るとすぐに来ます(笑)

膝に乗せ、遊ぶ物を与えて作業することも無くはないですが、前が見えなかったり、上の物を取ろうとするので、結構イライラします。

子供を放置してしまっては本末転倒。「起きている間は仕事しない」と決めました。それができない仕事は受けないことに。

子が起きている時にできることは、印刷と電話 (許される環境の相手なら)くらい。調査だったり、アイデアを出す、記事を書く、などの仕事なら、多少ですが子供がいてもやる方法があります。

判断力、スピード、集中力が必要な仕事は無理です。考えを整理したり、間違いをチェックしたり、お金の計算をするとか一人静かに取り組む仕事は、子供が寝ている間に。

産後にライターや Web デザイナーをやる人が多いの、なんだか分かる気がしました。"子供に呼ばれた時、作業を中断しても手戻りが発生しない仕事" でないとできない。アイデアを出したり、電話でちょっと打ち合わせしたり、手だけパソコン作業に使って口や体は子供に使うことができる仕事でないと無理なんですよね。集中しないとこなせない仕事、時間が決められた仕事は無理かなぁ。



2歳過ぎ(昼寝が無くなる):

ここまで来るともうダメです。預けた方が良いです笑。「ママママー!」が一日中続く生活が始まりました。子供にもよりますが、昼寝をしなくなってくるので、普通に生活していたら自分の時間はゼロになります。「お世話はママでないと嫌!」となったり、主張も激しくなるので、夕方にはこちらが疲れ切ってしまいます。

代わりに子供自身が自分だけの時間を持つようにもなるので(一人遊び)、その時に隙を見て仕事することは可能です。ただ、そのタイミングはいつ来るのか・いつ終わるのかは予測がつかないので、親がまとまった時間を取ることは難しいです。

ということで、昼寝の時間にしていた仕事を早朝にするようにしたのですが、その生活を続けているうちにだんだん疲労が溜まって行きました。やはり 2 歳児の相手は大変です。

ということで入園までの期間、一時預かりを利用するようになりました。


3 歳以降(登園拒否 ※余談):

ここからは、上手く行く人と行かない人が出て来ると思います。

年少さん以降は、世の子供たちと同じように週 5 で幼稚園や保育園に通ってくれるようになり、ママも時間ができたよね・・・と、思うじゃないですか?でも集団生活が始まると、不適合を起こすわけですよ。感染症も流行るし、気持ちの上でも「行きたくない」って日が出てきます。

そして、うちの子は集団生活が辛いタイプでした。登園へ向けて気分を上げて行くようあらゆる手を尽くしても、園の玄関をくぐる時には大騒ぎになってしまうことが多いのです。毎日連れて行くのが大変で、親と離れないことで子が先生に怒られるのも可哀想でハラハラします。

私自身も集団生活が苦痛なタイプだったのですが、親が厳しくて休めなかったので、どんなに辛いことがあっても学校に通い続けました。それは外から見ると成功だったのかもしれませんが、本当に良かったのかは疑問なのです。家に逃げ場が無い私は親に心の内を話さなくなったし、自由な高校と大学はギリギリまでサボって遊んでいました。

私が今の働き方を選んだのは、自分が子育てを楽しむためでもあるけど、我が子にそんな子供時代を過ごさせたくないと思ったからです。でも働かないと家にお金が無くなってしまうし、親に守られた世界の外へ冒険に出ることは、本人にとっても必要なこと。

なので、どうしても説得できなかった時は「リフレッシュ休暇」を認めることがあります。ここは先生を説得しなくてはならない時もありました。

そんなこんなで毎月で 2 日くらい、心か体が病んで急に休む日があります。まあ、子供にも有給が年に 10 日くらいあると思って(実際は無給になるわけだけども😂)。


最近読んだ本にも書いてありましたが、子供の成功と幸せを願うなら、厳格になりすぎず、迎合しすぎず、「支援型」の親になるのが良いそうです。自分が交渉したことが叶う体験も "自己効力感" を高めるのに大切だと、誰かも言っていました。


誰しもたまに行きたくない日はあるけど、ここまで毎日毎日強い意志で登園拒否する子って、園全体で 1 人か 2 人くらいに見えます。不登校って、本当に当事者でないと辛さが分からなさそうです。

普通に学校へ行ってくれている子でも、小学生以降になると色々と問題を抱え出しますよね。あまり関われないことで子供が病み出し、「仕事をセーブすべきだと思うけど、辞めたくない」と悩んでいる、仕事大好き超有能ワーママもいました。確かにこの人が家に入ったら勿体ないけど、リモートでも働ける能力がある人だったし、働き方を変えて子供にも安心をあげられ、自分も仕事を続けられていたら良いなと思います。

家族に何かあった時、「何があろうと私の仕事の邪魔はするな」と突き放せる人ってそんなにいなくて、「自分を取るか、家族を取るか」という選択を迫られることは結構多いんじゃないかな。



ある日の(理想的な)スケジュール

最後になりましたが、「1 歳児を抱えての在宅ワーク」のイメージです。2 歳以降は昼寝をしなくなるので、仕事を完全に朝に移行しました。年少以降は入園のため、平日日中に仕事時間が取れるようになりました✌

4:30 起床、体を動かす、炊飯
5:30 仕事(1H)
6:30 子、起きる。朝の支度、朝食
7:30 旦那、会社へ
8:00 子を構いつつ、掃除、洗濯、洗い物
10:00 子のおやつ、外出準備
10:30 外出
12:30 昼食
14:00 寝かしつけ、子の昼寝(1 - 2H)、仕事(1H)※できる日は
15-16 :00 子のおやつ
18:00 風呂
19:00 夕食
20:00 寝かしつけ
21:00 仕事(1H)
22:00 納期あれば納得行くまで仕事

このような感じで、仕事に充てる時間は最長でも 2 - 3 時間しか取れませんそれ以上やろうとすると、私の場合すぐに体調を崩します。それか、家族が犠牲になる。

子が日中お昼寝しなかった日、機嫌が悪かった日、長めの外出をした日などは、上の通りには行かないので、他の所でカバーする必要が出ます。

穏やかな心で過ごすために、朝の仕事時間を確保できるかは重要です。

そういえば私は授乳中だからか抵抗力が弱く、しょっ中体調を崩してしまいます。産前はそんなこと無かったのに…。そういう意味でも在宅ワークにして良かったと思っています。

「どうしても今やらなきゃ!」という時は、子供に動画や DVD を見ていてもらう間にやることもあります。相手するのが疲れちゃった時にも。だけどいつもそれだと可哀想すぎるので、子供のための時間と体力を確保できるよう、体を動かしたり、夜は一緒に寝るなどしています。

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